夢日記:ポーンの首
面妖な夢を見た。
無色透明なゼリー状のポーンがにわかに頭部を赤く染めて憤激し、みるみるうちに肥大化して、身長三メートルほどの巨大な鋼鉄の殺戮者に成り増さった。
格子状の街路が張り巡らされた街の中を、そいつに追い回されていた。
だが、いつの間にかぼくは、その逃げ惑う人間を操作しているゲームのプレイヤーになっていた。
惜しくも追いつかれ、もともと「ぼく」であったゲーム中のキャラクターは無残に殺されてしまった。
するとどこからともなく、「首を取れば暴走を阻止することができる」という暗示が飛来した。
そこで、もう一度はじめからプレイすることにした。
ところが今度は、ゲームのプレイヤーであったはずのぼくが作中のキャラクターに乗り移っており、激昂間近のポーンが目前で蠢きはじめていた。ぼくは意を決してポーンの首を捉え、力いっぱいねじりまわした。じわじわと赤色が滲みはじめたところで、なんとか首を取りおおせた。