夢日記:図書館
こんな夢を見た。
ぼくはなにやら図書館のなかにいるようで、本棚の一隅を眺めていた。
まず目に飛び込んできたのが、『不思議のアリス』と『鏡の国のアリス』。
しかし、奇妙なことに、タイトルが異なっている。それぞれ『慟哭』と『涅槃』。
内容は現実のものと変わらないのに、題だけが挿げ替えられていたのだ。可愛らしいアリスのイラストに『慟哭』『涅槃』の厳めしい文字が並ぶ表紙は、どこか薄気味の悪い滑稽さがあった。
続いて目に映ったのは、鈍器のごとく分厚い数学書だった。黒と灰の落ち着いた色調の、重厚な上製本。しかも、横書きで記されていながら、綴じは右からめくる和書の作りになっていた。
ところどころに、黒く目の粗い紙の頁が挟み込まれていて、そこには銀色の細い線で精緻な図が刻まれていた。芸術品のごとき造本で、一万円は下るまいと思いながら見惚れていた。
次に手に取ったのは、『スナーク狩りのひみつ』なる一冊。驚いたことに、認知心理学の権威が著したものらしい。
ぼくがこの夢について覚えていることは、おおよそこのくらいだ。