ぶどうの坊や

そのパーティーには
ひとりも来ませんでした。
ぶどうの坊やはうちすてられて
葡萄色の暗がりのなか
なかまたちのしずしずと変わりゆく
ぬくみを感じていました。

そして、はじけました。
すえたにおいに
すかさず蝿たちがやってきました。
坊やは初めて
たべられることの味わいを識りました。