もぐらの行進

地の奥でふるえている。
空という名のちいさな穴が。

もぐらたちは地の天を這う。
銃声のかわりに
夜の雄叫びをあげて。

墓石をどしどしなぎ倒し、
刻銘を剥ぎとっては咀嚼する。

名もなき化石を首に下げ、
時折、誰かの名をひらく。

ふと立ち止まると、
空を殴った。
無名の化石を振りかざして。

墓石は割れなかった。
時間だけが、くしゃみをした。