ガラルナカリ村の村長さん
ガラルナカリ村の村長さんは申した。
「儂が申すことはのう、なにもかも、ことごとく誤りじゃ。
無論、この言葉そのものも、また然り。
そもそもガラルナカリ村なるもの、此の世に在るはずもなく、
況んや儂が、その村の村長であろう道理など、あろうはずがなかろうて。
儂がこの世に生を享けてより、口にせし言の葉ども、
一として真なるものは無く、みなみな、嘘八百の虚言にて候。
――よいか、ようよう考えてみるがよい。
この世の理というもの、つねに表裏一体。
裏にこそ、まことの姿が潜んでおるということもあるのじゃ。
深き淵の底まで潜りて見ねば、
このガラルナカリ、到底わかりはせぬぞい。
ふぉっふぉっふぉ。」
ところで、村長さん。
ぼくは、どうしてあなたを生み出してしまったのだろう。