栗とウニ

狼が海老に向かって吠える。
栗は海老のように丸まりながら
狼の悲鳴を模倣した。

そこへウニが滑り込んできて、
こう語った。
「わたしはウニではない、
わたしのなかにウニがある」

狼はひとまず栗を蹴飛ばした。

「これでいいんだ」
栗は転がりながらつぶやいた。

海老は何も言わなかった。

ウニは、
静かにその場に残った、
針を下して。